« 2007年6月 | トップページ | 2008年5月 »

2007年8月

2007年の夏

Isebito158_hp 7月22日。

NHKのハイビジョンで90分の浩三さん特集が放送された。お姉さんの松島こうさん(89歳)もお元気な姿で何度も登場し、たくさんの詩が紹介され、日大芸術学部に学ぶ浩三さんの後輩である学生たちが取材していくという構成もよかった。「骨のうたう」が原型で紹介されたのもうれしかった。

8月1日。

伊勢文化舎から出た雑誌「伊勢人」が送られてきた。特集「竹内浩三がみたNIPPON」というもので、写真と記事が満載、色とデザインも美しい一冊だった。あっぱれ。よくぞこんなに網羅して取材して歩いたことよ。「朗読しよう」という詩のセレクトも私の好きなものばかりだった。大切にページを繰った。

http://www.isebito.com/

地元の市民メディアの心意気がじわんと流れてきた。お礼に、CDを送った。

その送られてきた「伊勢人」の封筒がまたすばらしい。

「ゆるゆる自分らしく生きる人に」というキャッチがついている。ほんとに、そうしたいものである。いろんな場所ですき間というものがなくなって、競争とか効率とか成果とかに追われている。こころの病気の人も増えるいっぽうだ。日常的なじわじわとした戦争。戦場。そんな気がする。だから、浩三さんのことばがより響くのではないかしら。

7月29日。

組合仲間の、福祉の世界で働く友人が昨年私の歌を聴いてくれ、ぜひにと呼んでくれた。

ヘルパーさんやケアマネさんたちの集会で1時間ほど歌った。西川君にも3曲歌ってもらった。彼の朗読「わかれ」は絶品だ(リンクで聴いていただけます)。ときどき涙をこぼしながら読んでいることすらある。すごい理屈っぽいところもあるのに、いい奴、と思う(すみません、学生時代の友人なもので。。。)。

筑波日記の朗読を呼んでくれた組合のメンバーHさんに西川君とかけあいでしてもらう。「骨のうたう」を歌い、「うたうたいは」を歌い終えても時間がちょっと余ったので「勲章」を歌う。しんみりしていた空気が一転する。あはは、むふふ、と笑いが広がるのがうれしい。

これぞ浩三さんの世界。うたは楽しくなければ。

8月は毎年毎年自主企画を開いてきた。暑いさなかに、きらいな稽古にいそしんできた。自分で場をつくるのは好きにできていいのだけれど、制作のエネルギーもいる。今年はちょっとしんどくて、充電することにした。ら、やることがない。楽しみがない。

と思っていたら、松阪市にある浩三さんの作品を全部納めている本居宣長記念館で若い学芸員の千枝さんが企画作品展のご案内をくださった。千枝さんとは伊勢で4年前にひょんなところで出会った。そのときはまだ学生さんだった。

みんながちゃんと自分の持ち場で仕事をひろげ、浩三さんの風呂敷を広げている。

私も充電して、一段と深まりと楽しみのある作品をつくりましょう。

いつか「浩三さんのおかげまつり」をみんなでするのが夢です。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2007年6月 | トップページ | 2008年5月 »